重度歯周病は「歯の病気」だけではない?知られざる全身への影響
「歯ぐきが下がってきた」「歯が揺れて噛みにくい」──そんな症状があっても、つい歯科医院に行くのを先延ばしにしてしまう方は少なくありません。
しかし、それが重度歯周病のサインだとしたらどうでしょうか。
歯周病は歯を失うだけの病気ではありません。特に重度に進行した場合、口の中にとどまらず全身の健康にも大きな影響を及ぼすことが分かってきています。
歯が抜けるだけでは済まない「重度歯周病の本当の怖さ」
重度歯周病では、歯を支えている骨(歯槽骨)が大きく溶け、歯がグラグラして最終的に自然に抜けてしまうことがあります。
しかし問題はそれだけではありません。
歯周病菌や炎症によって作られる物質は血流に乗って全身をめぐり、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などの循環器疾患のリスクを高めることが報告されています。
また、糖尿病との関係も深く、歯周病を放置すると血糖コントロールが悪化し、糖尿病の治療効果を下げてしまうことも知られています。
さらに高齢者にとっては、誤嚥による肺炎リスクの増加にもつながります。つまり重度歯周病は「歯を失う病気」ではなく「命に関わる病気」でもあるのです。
重度歯周病が生活に与えるダメージ
歯周病が進行すると、硬いものが噛めず、食事の内容が柔らかいものに偏りがちになります。その結果、栄養が不足し、全身の健康に悪影響を与えることがあります。
また、歯ぐきからの膿や口臭は、人間関係や仕事でのコミュニケーションに影響を及ぼし、精神的なストレスを抱える方も少なくありません。
見た目・健康・生活の質──重度歯周病はあらゆる面に悪影響を及ぼす病気なのです。
重度歯周病に立ち向かうための治療法
「もう歯がぐらぐらだから諦めるしかない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、重度歯周病でもできる治療はあります。
1. 歯周基本治療
専門的な器具を使って歯石や歯垢を徹底的に除去します。これだけでも炎症が改善し、歯ぐきの状態が良くなるケースは多いです。
2. 歯周外科治療
歯周ポケットが深く、通常の清掃では取りきれない場合には外科的に歯ぐきを開き、奥に潜む汚れを除去します。
3. 再生療法
条件が合えば、失われた歯槽骨や歯周組織を再生する治療を行うことができます。これにより、歯の寿命を延ばす可能性が高まります。
歯を守るために必要なのは「治療+生活習慣の改善」
歯科での治療だけでなく、日常生活の改善も欠かせません。
特に喫煙は歯周病の大敵であり、治療の効果を大幅に下げてしまいます。禁煙は歯周病治療の成功率を高める重要な要素です。
また、毎日のセルフケアでは歯ブラシに加え、フロスや歯間ブラシを用いて細部の汚れを徹底的に取り除くことが大切です。
そして、歯科医院での定期的なメンテナンス。一度改善した状態を長く維持するには、プロの目によるチェックとクリーニングが必要不可欠です。
まとめ|重度歯周病は「放置する病気」ではなく「今すぐ向き合う病気」
重度歯周病は「歯が抜けるだけの病気」と思われがちですが、実際には全身の健康や生活の質にまで大きな影響を与えます。
しかし、治療と生活習慣の改善を組み合わせれば、進行を止めたり歯を残せる可能性は十分にあります。
「歯が揺れてきた」「噛みにくい」「口臭が気になる」といった症状を感じたら、決して放置せず早めに歯科医院で相談してください。
ナオキ歯科(名古屋市)では、重度歯周病の診断から治療、再発を防ぐためのメンテナンスまで、総合的にサポートしています。歯と体の健康を守るために、ぜひ一度ご相談ください。
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