名古屋・栄の歯周病・重度歯周病の方の為の歯医者 | ナオキ歯科 名古屋栄クリニック

名古屋・栄で歯周病&重度歯周病のお悩みに幅広く対応する歯科医院

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歯周病で歯を失う前に
予防・早期発見・早期治療で
歯周病の悪化を阻止
成人の8割以上が歯周病またはその予備軍と言われており、
痛みがなくてもじわじわと進行していくため重症化してから気付くことも多くあります。
名古屋市栄・伏見駅の歯医者 ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、歯周病予防を徹底することで症状の進行を抑制し、
重度歯周病の患者さまに対しても、歯の保存を第一に考えた治療へ取り組んでいます。

「歯周病」のリアル

歯を失う原因として
最も多い病気とは?

公益財団法人8020推進財団/第2回永久歯の抜歯原因調査(2018年)
永久歯を失う原因は歯周病が最多!

生涯にわたって自分の歯で食べ物をしっかり噛み、会話や笑顔を心から楽しむためには、歯と歯ぐきの健康を守ることが欠かせません。ところが、日本で歯を失う最大の要因はむし歯ではなく、実は「歯周病」です。特に40代以降は発症率が急増するとされ、国内調査でも30歳以上の約8割が何らかの歯周病にかかっていると報告されています。

歯周病は、歯と歯ぐきの境目
(歯肉溝)にたまった
プラーク(歯垢)内の細菌が
引き起こす感染症です。
初期の歯肉炎では、歯ぐきの腫れや出血といった軽い症状が見られますが、痛みはほとんどないため軽視されがちです。しかし、炎症が徐々に進行して歯槽骨(歯を支える骨)にまで及ぶと、「歯周炎」へと悪化します。歯槽骨が溶けて歯が揺れ始め、最終的には自然に抜け落ちてしまうこともあります。
一度失った歯は再生できず、ブリッジ・入れ歯・インプラントなどで補う必要がありますが、周囲の歯ぐきや骨が健康でなければ、これらの補綴物も長期的に安定して使うことは困難です。
さらに近年の研究では、歯周病はお口の中だけの問題ではなく、全身の健康にも深く関わっていることが明らかになっています。歯ぐきの炎症で発生した細菌や毒素、炎症性物質が血流を通じて全身に回ることで、糖尿病、心臓病、脳梗塞、誤嚥性肺炎などのリスクが高まるといわれています。特に糖尿病とは相互に悪影響を及ぼし合う関係があり、歯周病を治療することで血糖コントロールが改善したという報告もあります。
こうした背景から、歯周病は近年「生活習慣病」の一つと位置づけられ、予防と早期治療の重要性が広く認識されるようになってきています。
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お口に異変を
感じたら
歯科医院へ
自覚症状が出にくいため
放置されがちである理由
歯周病がやっかいなのは、重症化するまで自覚症状がほとんど現れない点です。
むし歯のように痛みが出るわけではなく、初期のうちは軽い歯ぐきの腫れや出血、朝起きたときの口のネバつき程度しか感じないことが多いでしょう。日常生活に大きな支障もないため、「まだ大丈夫」と自己判断してしまい、歯科医院の受診が遅れやすいのです。
しかし、気づいたときにはすでに中等度以上に進行しており、歯ぐきから膿が出る、歯がぐらついてしっかり噛めない、口臭が強くなるといった症状が出ているケースも珍しくありません。この段階まで進むと、長期間の通院や外科的処置が必要になることも多く、治療の負担も大きくなります。
早期に対応すれば症状を抑え、歯を長く守れる可能性が高まります。違和感や出血など、ささいな変化を感じた時点で検査を受けることが、健康な歯ぐきを維持するための第一歩です。

歯周病って何?

歯肉炎の状態で放置しているとどんどん炎症が広がり歯周炎に…
歯肉炎/歯周炎とは何が違うのか
歯周病は、歯肉炎と歯周炎という二つの病態の総称です。いずれも、歯と歯ぐきの境目に付着したプラーク(歯垢)に含まれる細菌が原因となり、歯ぐきや歯を支える組織に炎症を引き起こしますが、進行度や症状に大きな違いがあります。
歯肉炎は、歯ぐきのみが炎症を起こしている初期段階です。歯ぐきが赤く腫れたり、歯みがきの際に出血することがありますが、ほとんど痛みを感じません。まだ歯槽骨(歯を支える骨)への影響はなく、丁寧なブラッシングやPMTCなど歯科医院でのクリーニングを行えば健康な状態に回復できる可能性が高いとされています。
一方で、歯周炎は歯肉炎が進行し、歯槽骨や歯根膜といった歯を支える組織にまで炎症が広がった状態です。歯ぐきが下がって歯が長く見えたり、歯がぐらつく・噛むと痛い・膿が出る・口臭が強くなるなど、日常生活に支障をきたす症状が現れます。
歯周炎は進行の程度によって軽度・中等度・重度歯周病に分類され、重度になると歯槽骨が大きく失われ、最終的に歯が自然に抜け落ちることもあるため注意が必要です。一度失われた歯槽骨は自然に再生するのが難しく、治療には長期的な通院や外科的な処置が必要になる場合もあります。
歯石や歯垢が溜まり歯槽骨で歯を支えられずグラグラに
健康な歯肉 vs 歯周病の進行状態
健康な歯ぐきは、淡いピンク色で引き締まっており、歯と歯ぐきの境目に弾力があります。ブラッシングをしても出血することはなく、歯と歯ぐきの間にある歯肉溝の深さは1〜2mm程度です。この状態が保たれていれば、歯はしっかりと骨に支えられ、噛む力も十分に発揮できます。
歯周病が進行すると、歯ぐきと歯の間に「歯周ポケット」と呼ばれるすき間が形成されます。軽度の歯周炎では歯周ポケットが3〜4mm程度に深くなり、歯ぐきが赤く腫れて出血しやすい状態になります。中等度まで進むとポケットの深さは4〜6mm程度になり、歯槽骨の破壊が進行して歯がぐらつき、噛むと違和感が出たり、歯ぐきから膿が出ることもあります。さらに重度歯周病では、歯周ポケットが6mm以上になり、歯槽骨が半分以上失われて歯が大きく動揺し、最終的に抜け落ちてしまうこともあります

症状が悪化してから治療する前に

これらの変化はゆっくり進行するため、自覚しないうちに症状が進んでいるケースが少なくありません。また、歯周病は歯を失うだけでなく、糖尿病・心臓病・脳梗塞など全身の病気とも関係していることが明らかになっています。
そのため、早期に発見して適切な治療・管理を続けることが、お口と全身の健康を守るうえで非常に重要です。

自分でできる!
歯周病セルフチェックリスト

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出血・口臭・歯の揺れなど
気になる10のサイン
歯周病は、歯肉炎から歯周炎、そして重度歯周病へと、時間をかけてゆっくり進行する病気です。初期のうちに適切なケアを受ければ健康な状態に戻せることもありますが、進行してしまうと歯槽骨や歯肉のダメージは元通りにはなりにくくなります。
だからこそ、ご自身で早めに異変に気づくことがとても重要です。
以下は、歯周病の可能性を示す代表的な症状です。複数当てはまる場合は、早めの受診をおすすめします。

あなたのお口は大丈夫?

歯周病セルフチェック

  • 歯みがきやデンタルフロス使用時に歯ぐきから出血する
  • 歯ぐきが赤く腫れている、またはムズムズした違和感がある
  • 朝起きたときに口の中がネバついている
  • 家族や友人に口臭を指摘された、または自分でも強くなったと感じる
  • 冷たい水や風がしみるようになった
  • 歯ぐきが下がってきて歯が長く見える
  • 噛むときに歯が浮いたような感覚がある
  • 歯がぐらついてきたように感じる
  • 歯ぐきから膿のようなものが出る
  • 硬い食べ物が噛みにくくなった
これらは初期から中等度・重度に至るまでの歯周病でよくみられるサインです。
特に「出血」「口臭」「歯ぐきの腫れ」は、「疲れのせい」「年齢のせい」と見過ごされがちですが、放置すると症状は悪化し、最終的に歯を失う原因になることがあります。
また、歯周病は自覚症状に乏しいため、気づいたときにはすでに進行していることが少なくありません。症状が軽いうちに適切なケアを行うことが、歯ぐきや歯槽骨を守るための何よりの近道です。

チェック数による目安と
早期受診のすすめ

このセルフチェックで該当する項目数は、現在の歯ぐきの健康状態を知る目安になります。

  • 0〜1個健康な状態の可能性が高い
    これまで通り、PMTC(専門的クリーニング)や定期検診を継続し、日常のケアを丁寧に続けましょう。
  • 2〜4個初期〜軽度の歯周病の可能性
    自覚症状が軽くても、見えない部分で進行している場合があります。一度歯科医院で検査を受けることをおすすめします。
  • 5個以上中等度以上に進行している可能性
    重度歯周病に移行しているリスクがあり、早急な受診と治療が必要です。

このチェックはあくまで自己判断の目安であり、診断ではありません。正確な状態を知るためには、歯周ポケットの深さ測定や、歯槽骨のレントゲン検査など専門的な診査が不可欠です。
気になる症状がある方は、ぜひ早めにナオキ歯科 名古屋・栄クリニックへご相談ください。

歯周病の原因と進行の仕組み

歯周病菌極悪3菌種 レッドコンプレックス
ポルフィロモナス・
ジンジバリスなどの歯周病菌
歯周病は、口の中に常在している多くの細菌のうち、「歯周病原性細菌」と呼ばれる特定の菌が異常に増えることで発症する感染症です。
なかでも代表的なのが、ポルフィロモナス・ジンジバリス(P. gingivalis)という菌です。この菌は酸素の少ない環境を好む嫌気性菌で、歯と歯ぐきの境目にある歯周ポケットに潜みながら、毒素や酵素を放出して歯肉の細胞を破壊したり、体の免疫反応をかく乱したりします。
P. gingivalisは、タネレラ・フォーサイシアやトレポネーマ・デンティコラとともに「レッドコンプレックス」と呼ばれる菌群に分類され、特に重度歯周病との関連性が強いことが知られています。これらの菌は、バイオフィルムと呼ばれる膜状の集合体を作り、外部からの抗菌薬や免疫細胞の攻撃を防ぐ性質を持っています。
そのため、日常の歯みがきだけで完全に除去するのは難しく、PMTCやスケーリングといった専門的なクリーニングが欠かせません。
心身の変化に要注意

また、こうした細菌が増殖しやすくなる背景には、口腔内環境の悪化だけでなく、体の免疫力や生活習慣も深く関わっています。たとえば、喫煙や強いストレス、睡眠不足、栄養バランスの乱れなどは免疫機能を低下させ、細菌の活動を活発にさせる要因となります。
さらに糖尿病や、思春期・妊娠・更年期といったホルモンバランスの変化も、歯周病リスクを高める要素として知られています。

生活習慣の乱れが歯周病リスクを増大させます
プラーク・バイオフィルム・歯石と
生活習慣の関係
歯周病を引き起こす細菌は、プラーク(歯垢)と呼ばれる白くネバついたかたまりの中に存在しています。プラークは食べかすではなく、細菌そのものの集合体で、わずか1mg中に約1億個以上の細菌が潜んでいるといわれています。
歯みがきが不十分だったり、歯並びや詰め物の段差などで汚れがたまりやすい場所に付着し、時間が経つと唾液中のミネラルと結合して硬くなり、歯石に変化します。
歯石は表面がザラザラしており、新たなプラークが次々と付着して細菌の温床となります。さらに、プラーク内ではバイオフィルムと呼ばれる膜が形成され、細菌同士が守り合いながら増殖します。このバイオフィルムは、抗菌薬や免疫細胞が届きにくく、歯ブラシでは完全に除去できません。
そのため、歯科医院で専用の器具を用いた物理的な除去(PMTCやスケーリング)が必要です。
また、プラークや歯石がたまりやすくなる背景には、生活習慣も大きく関係しています。たとえば、間食や甘い飲み物を頻繁にとる習慣は、細菌に豊富な栄養を与え、プラークの増殖を助長します。
さらに喫煙は歯ぐきへの血流を減らして炎症を感じにくくする一方で、治癒力も低下させるため、歯周病リスクを数倍に高めることが分かっています。
このように、歯周病は細菌感染症であると同時に、生活習慣病としての側面も持っているのです。

進行度別の症状とリスク

歯周病は、歯肉炎→歯周炎(軽度→中等度→重度歯周病)と、時間をかけて段階的に進行していく病気です。初期は自覚症状が乏しいため気づかれにくい一方で、進行するほど治療が複雑になり、歯を失うリスクが高まります。ここでは、進行度ごとの代表的な特徴を解説します。

軽度/中等度/重度歯周病
それぞれの特徴

*
軽度(歯肉炎〜軽度歯周炎)
歯と歯ぐきの境目にプラーク(歯垢)がたまり、歯ぐきが赤く腫れたり、歯みがきの際に出血が見られます。まだ歯槽骨への影響はないか、ごくわずかにしか吸収が始まっていない段階です。痛みや歯のぐらつきはほとんどなく、正しいブラッシングやPMTC(専門的クリーニング)で健康な状態に回復できる可能性が高いといわれています。
*
中等度(中等度歯周炎)
歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)が4〜6mm程度に深くなり、歯槽骨が30〜50%ほど失われた状態です。歯ぐきが下がって歯が長く見えたり、冷たいものがしみる、歯がやや動く、噛むと違和感があるなどの症状が出始めます。歯ぐきから膿が出たり、口臭が強くなることもあり、早期の治療が必要です。
この段階では、スケーリングやルートプレーニングといったより専門的な処置を併用して炎症を抑える必要があります。
*
重度(重度歯周炎)
歯周ポケットが6mm以上に達し、歯槽骨が半分以上失われている状態です。歯が大きく動揺してしっかり噛めなくなり、膿が出たり強い口臭が常にあるなど、日常生活に支障をきたします。炎症が歯根部にまで及ぶと、歯が自然に抜け落ちることもあるため、歯周外科治療や、インプラント・ブリッジなどによる補綴治療が必要になるケースもあります。
一度失われた歯槽骨や歯は自然には戻らないため、進行する前に治療を開始することが何より重要です。
*
抜歯の可能性や
糖尿病・心臓病・
脳梗塞など全身疾患との関連
歯周病はお口の中だけでなく、全身の健康にも大きな影響を及ぼすことがわかっています。歯肉の炎症で発生した細菌や毒素、炎症性物質が血流に入り込むことで、全身の臓器や血管にダメージを与える可能性があるためです。
特に、糖尿病とは相互に悪影響を及ぼし合う関係が知られています。歯周病があると血糖コントロールが悪化しやすく、逆に糖尿病があると歯周病が進行しやすくなるのです。実際に、歯周病治療によって血糖値が改善するケースも報告されており、糖尿病治療の一環として歯周病管理を取り入れることが推奨されています。
また、心臓病や脳梗塞など循環器系疾患との関連も注目されています。炎症性物質が血管に入り込むと動脈硬化を進め、血栓ができやすくなると考えられており、歯周病のある方は心疾患や脳血管障害のリスクが高いと報告されています。
さらに、高齢者に多い誤嚥性肺炎
の原因にもなり、健康寿命にも悪影響を及ぼします。
このように、歯周病は単に歯を失う病気ではなく、全身の健康リスクとも深く結びついている病気なのです。お口と体の健康を守るためにも、早期発見と適切な治療が何より大切です。

重度歯周病の方への治療方法

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重度歯周病で起こる問題と治療方針
重度歯周病まで進行すると、歯ぐきが大きく下がり、歯がぐらついたり自然に抜け落ちてしまうことがあります。見た目の変化や噛む力の低下、発音障害、口臭など、日常生活に大きな支障をきたすケースも少なくありません。
ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、まず「歯を保存できるか/抜歯が必要か」を精密に診断することから治療を始めます。無理に残した歯は炎症が再発し、周囲の骨まで失ってしまう恐れがあるため、歯周病治療に入る前にお口全体を丁寧に検査し、保存か抜歯かを正確に見極めることがとても重要です。
*
残せる歯を守るための
治療アプローチ
歯槽骨がある程度残っており、動揺が軽い歯に対しては可能な限り保存を優先する治療方針をとっています。
スケーリングやルートプレーニングといった非外科的治療で歯周病菌を徹底的に除去し、必要に応じて歯周外科治療や組織再生療法を併用することで、歯周組織の回復と歯の安定を目指します。
一見「抜けそう」に見える歯でも、適切な処置を施すことで再び噛める状態に回復することがあり、歯をできるだけ残すことが咬み合わせや審美性を守る近道でもあります。
  • 根管治療(歯を残せる場合)
    むし歯や歯周病によって神経が感染した歯を、抜かずに保存するための治療です。
    歯の内部から感染源を除去し、緊密に封鎖することで再感染を防ぎます。
    根管治療で歯を残すことは、咬合の維持や審美性の確保にもつながり、長期的な口腔機能の安定に寄与します。
    根管治療について
  • 入れ歯(義歯)
    多数の歯を失った方や外科手術を避けたい方に適した治療方法です。
    取り外し式で清掃しやすく、広範囲の欠損にも対応可能ですが、固定性の治療に比べると咀嚼力や装着感は劣ります。
    当院では見た目やフィット感にも配慮した精密義歯を製作し、快適な使用感を目指しています。
    義歯・入れ歯について
  • インプラント
    顎の骨に人工歯根を埋入し、その上に人工歯を固定する治療法です。
    周囲の健康な歯を削らずに済み、天然歯に近い噛み心地と審美性・耐久性を兼ね備えています。
    当院では歯周治療でお口の環境を整えたうえで、精密な診査診断を行い、安全性に配慮したインプラント治療を行っています。
    インプラントについて
  • オールオンフォー(多数歯欠損に対応)
    歯がボロボロでほとんど残っていない方や、多数の歯を失った方に適した治療法です。
    片顎に4〜6本のインプラントを埋入し、全体の人工歯を一体型で固定することで、短期間で噛む機能を回復できます。見た目も自然で外れにくく、会話や食事もストレスなく楽しめます。
    歯を失った方へ

将来を見据えた包括的治療で
「噛める生活」を再構築

重度歯周病治療では、目の前の炎症を抑えるだけでなく、治療後も長期的に安定した咬合・審美性・清掃性を保つことが欠かせません。
当院では、歯周治療と並行してかみ合わせや歯列全体のバランスを評価し、将来的にインプラントやオールオンフォーなどの補綴治療を行う前提で治療計画を立てることもあります。
事前に歯周組織を健康な状態に整えることで、補綴治療後のトラブルを防ぎ、「長く噛める」環境づくりを目指しています。
詳しくは「インプラント治療」や「歯を失った(歯がボロボロの)方へ」ページもぜひご覧ください。

精密検査・診断の流れ

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歯周ポケット測定・
レントゲン撮影・動揺度など
歯周病は、初期のうちは痛みなどの自覚症状が乏しいため、ご自身で進行の度合いを正確に判断することが難しい病気です。的確な診断を行うには、歯科医院での精密な検査が不可欠となります。
ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、お口の状態を多角的に把握するため、以下のような検査を丁寧に行っています。
このほか、プラーク(歯垢)や歯石の付着状況、噛み合わせのバランスなどもチェックし、歯周病の原因となっている要素を総合的に見極めます。
  • 歯周ポケット検査
    まず基本となるのが、歯周ポケットの測定です。歯と歯肉の境目にあるすき間(歯周ポケット)の深さを、専用の細い器具(プローブ)を使って1本ずつ測ります。
    健康な歯ぐきでは深さが1〜2mm程度ですが、歯周炎が進むと3mm以上、重度歯周病では6mmを超えることもあります。この数値は進行度を見極める大切な指標となるため、出血や膿の有無も併せて確認します。
  • レントゲン撮影
    レントゲン撮影は、歯槽骨の吸収量や炎症の範囲を正確に把握でき、肉眼では見えない部分の診断に欠かせません。特に中等度以上の歯周病を見極める上で重要な検査です。
  • 歯の動揺度チェック
    歯の動揺度(ぐらつき具合)も確認します。指や専用器具で歯を軽く動かし、歯根膜や歯槽骨がどの程度ダメージを受けているかを評価します。
*
一人ひとりに合わせた
治療計画の立案
これらの検査結果をもとに、患者さま一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療計画を立てることが、歯周病治療の第一歩です。
歯周病は進行度や原因、生活習慣によって症状が大きく異なるため、画一的な治療では十分な改善が見込めません。
たとえば、歯肉炎や軽度の歯周炎であれば、正しいブラッシング指導と、PMTC(専門的クリーニング)やスケーリングで炎症を抑えることを目指します。
一方、中等度〜重度歯周病に進行している場合は、ルートプレーニング、歯周外科治療、再生療法などの専門的な治療を段階的に組み合わせることで、歯を支える組織の回復を図ります。

再発しにくい口腔環境を目指す

当院では、喫煙・ストレス・糖尿病など、歯周病の進行に関わる全身的要因や生活習慣にも着目しています。必要に応じて生活習慣改善のアドバイスも行い、再発しにくい口腔環境をつくることを目指しています。
立てた治療計画は、患者さまとじっくり相談しながら進めていきます。症状やライフスタイル、ご希望を丁寧に伺い、無理のないスケジュールで治療を行うことで、治療の成功率と満足度を高めると同時に、将来的に歯を失うリスクを減らすことにつながります。

進行を食い止めるための治療法

スケーリング/ルートプレーニング
非外科的治療
(スケーリング/
ルートプレーニング)
歯周病の治療は、進行度に合わせて段階的に行うのが基本です。特に初期〜中等度までの歯周病に対しては、外科的な処置を行わずに炎症の原因を取り除く「非外科的治療」からスタートします。
非外科的治療は、進行した歯周炎にもまず最初に行う標準的な治療法です。治療後に再評価を行い、炎症や腫れが十分に改善されていない場合に限って外科的治療を検討します。
また、この段階ではPMTC(専門的クリーニング)や正しいブラッシング方法の指導も併せて行い、患者さまご自身のセルフケア能力を高めることを重視しています。
日常のケアと専門的治療を組み合わせることで、歯周病の進行を早期に抑えることが可能になります。
  • スケーリング
    ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、まずスケーリングという治療を行います。
    スケーリングでは、歯肉の上や歯周ポケット内に付着した歯石やプラーク(歯垢)を専用器具で丁寧に取り除きます
    。歯石の表面はザラザラしており、細菌が繁殖しやすい環境となるため、これを取り除くことで炎症の原因菌を大幅に減らすことができます。
  • ルートプレーニング
    続いて行うルートプレーニングは、歯周ポケットの深い部分にある歯根面(歯の根)にこびりついた汚れや毒素を除去し、表面を滑らかに仕上げる処置です。歯根面がなめらかになることで歯ぐきが再び歯に密着しやすくなり、炎症の再発を防ぐ効果が期待できます。
*
外科的治療・再生療法・歯肉移植術
などの先進技術
非外科的治療でも十分な改善が見られない中等度〜重度歯周病の場合には、外科的治療を選択することがあります。
外科的治療では、歯肉を一部切開し、歯根や歯槽骨を直接目で確認しながら徹底的に汚れを取り除きます。この処置をフラップ手術
と呼び、深い歯周ポケット内の細菌を完全に除去して炎症の再発を防ぐことが目的です。
歯ぐきを元の位置に戻して縫合することで、歯周ポケットの深さも浅くなり、清掃性が向上します。
また、失われた歯槽骨や歯ぐきの組織を再生させるために「再生療法」を行うこともあります。
たとえば、GTR膜(組織再生誘導法)という特殊な膜を用いて骨や歯根膜が再生するスペースを確保する方法や、エムドゲインゲルなどの再生材料を応用する方法です。
これにより、歯を支える組織を再び取り戻し、将来的に歯を保存できる可能性を高めることが期待されます。
さらに、歯肉が大きく下がってしまったケースでは、「歯肉移植術」を行う場合もあります。
これは口蓋(上あごの内側)から採取した歯肉を不足している部分に移植し、露出した歯根を覆う治療です。
審美性や知覚過敏の改善に加えて、歯ぐきの健康を保つ上でも有効とされています。

治療後の健康を守る
メインテナンス

*
定期的なPMTCと
歯科衛生士による専門ケア
歯周病は、治療で症状を改善できても再発リスクが非常に高い病気です。お口の中には常に細菌が存在しているため、治療後も放置すれば再びプラーク(歯垢)や歯石が付着し、炎症が再燃する恐れがあります。
そのため、治療後は「治す」だけでなく「守る」ことを重視したメインテナンスが欠かせません。これは歯周病の再発防止や、将来的に歯を長く保つための重要なステップです。
ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、治療後も歯科衛生士による定期的な専門ケアを行っています。
具体的には、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)という専用器具を使った歯面清掃を実施します。PMTCは、毎日の歯みがきでは落としきれないバイオフィルムや歯石、着色汚れなどを徹底的に除去する「プロによるクリーニング」です。
歯周ポケットの奥深くまで清掃することで細菌の再増殖を防ぎ、歯肉や歯槽骨の健康を守る効果が期待できます。
さらに、PMTCと併せて歯周ポケットの深さ測定や歯の動揺度(ぐらつき)の確認、レントゲン撮影による歯槽骨の状態チェックなども定期的に行い、再発や進行を早期に発見できる体制を整えています。
一度進行した歯周病は完全に元通りにすることが難しいため、治療後は「治す」だけでなく「守る」視点を持つことがとても大切です。
*
日常のセルフケア習慣
(ブラッシング・デンタルフロス・
食習慣)
定期的な専門ケアと並行して欠かせないのが、患者さまご自身による日々のセルフケアです。歯周病は生活習慣病の一つとされており、毎日の習慣が再発や進行に大きく影響します。
基本となるのは、正しいブラッシングです。歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目に45度の角度で当て、小刻みにやさしく動かす「バス法」は、歯周病予防に効果的とされています。
力を入れすぎると歯ぐきが下がってしまう恐れがあるため、歯科衛生士の指導を受け、ご自身に合ったブラッシング方法や歯ブラシ選びを行うことが大切です。
*
生活習慣と
セルフケアから
お口を変える

歯と歯の間の汚れは歯ブラシだけでは約6割程度しか落とせないといわれています。
そのため、デンタルフロスや歯間ブラシを毎日使う習慣も欠かせません。特に歯周ポケットが深い部分は汚れが残りやすいため、フロスや歯間ブラシで定期的に清掃し、細菌の増殖を抑えることが重要です。
さらに、バランスのとれた食習慣や規則正しい生活も、歯周病予防に直結します。糖質や間食の多い食生活は細菌の繁殖を促しますが、ビタミンC・カルシウム・たんぱく質などを意識して摂ることで、歯肉や歯槽骨の健康維持につながります。
また、たばこは血流を悪化させ、歯周炎の進行を早めるため、禁煙も再発防止に有効です。

ナオキ歯科 名古屋・栄
クリニックが選ばれる理由

*
経験豊富なスタッフと
チーム連携による診療体制
歯周病の治療は、炎症を鎮めるだけでなく、再発を防ぎ、将来的に歯を守っていくための包括的な視点が欠かせません。
そのためには、高い治療技術はもちろんのこと、正確な診査・診断、個々のリスクに応じた管理、治療後のメインテナンスまでを一貫して行える体制が必要です。
ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、歯周病治療に精通した歯科医師と歯科衛生士がチームで連携し、一人ひとりに合わせたオーダーメイド診療を行っています。
初診時には、歯周ポケットの測定や歯槽骨のレントゲン検査などを丁寧に行い、現在の状態やリスクを把握したうえで、スタッフ全員で治療方針を共有・立案します。
また、正確で安全な治療を支えるための先進設備も導入しています。
歯科用CTで歯や骨の立体構造を精密に確認したり、マイクロスコープで肉眼では見えにくい細部まで拡大視野で確認することで、歯周ポケット内部の歯石や細菌を高精度で除去します。
さらに、徹底した院内感染対策により、清潔で安心できる環境のもとで治療を受けていただける体制を整えています。
*
科学的根拠に基づいた治療と
「歯を守る」理念
当院が最も大切にしているのは、科学的根拠(エビデンス)に基づいた歯周病治療を行うことです。
歯周病は、一度進行してから治すよりも、進行を防ぐことが何よりも重要です。
そのため当院では、初期の段階からレントゲンや歯周ポケット測定など精密な検査を行い、得られたデータをもとに患者さまごとに適したな治療計画を立案しています。
治療の各ステップで再評価を行い、症状の改善度を「見える化」することで、患者さまと二人三脚でお口の健康を守ることを目指しています。
また、「できる限り歯を残す」ことを最優先とした治療方針を掲げています。
安易にインプラントやブリッジなどの補綴治療に頼るのではなく、天然歯を守るために可能な限りの保存療法を検討します。
たとえば、重度歯周病で歯がぐらついている場合でも、歯周外科治療や再生療法を組み合わせて歯を残すための治療法を優先的に提案します。
もちろん、保存が難しいと判断された場合は、かみ合わせや審美性まで考慮した補綴治療をご提案し、機能的で健康的な口腔環境を再構築できるようサポートしています。
チーム医療体制と先進設備、科学的根拠に基づいた治療、そして「歯を守る」という理念──これらこそが、当院が多くの患者さまから信頼されている理由です。
歯周病は、早期に治療を始めるほど歯を残せる可能性が高くなります。
お口の健康を長く守るために、まずは一度、当院で精密な歯周病検査を受けてみませんか。

治療を通じて得られる未来

*
噛める喜びを取り戻し、
好きな食事や
会話を楽しめるようになる
歯周病は、初期のうちは痛みや違和感がほとんどないため「まだ大丈夫」と思われがちですが、進行すると歯槽骨が破壊され、歯がぐらつき、最終的には自然に抜け落ちてしまうこともあります。
歯を失うと、硬いものを噛むのが難しくなり、食べたいものを自由に食べられないだけでなく、発音や見た目にも影響するため、人前で笑ったり会話したりすることに抵抗を感じる方も少なくありません。
ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、できる限り歯を残すことを第一に考え、一人ひとりの症状に合わせた歯周病治療を行っています。
歯ぐきの炎症を取り除き、ぐらついていた歯を再び安定させることで、硬いものをしっかり噛みしめる感覚や、味わう喜びを取り戻すことができます。

噛む能力を取り戻すことで、
生活の質(QOL)を上げる

  • merit01

    食事の
    選択肢が広がる

  • merit02

    栄養バランスが
    整った食生活に

  • merit03

    発音や発語で
    困らなくなる

  • merit04

    より自信の持てる
    笑顔へ

しっかり噛めるようになると、食事の選択肢が広がり、栄養バランスのとれた食生活につながるだけでなく、自然な発音でスムーズに会話ができるようになるため、「人と話すのが楽しくなった」「笑顔に自信が持てるようになった」と感じる方も多くいらっしゃいます。
つまり、歯ぐきや歯根膜、歯槽骨の健康を取り戻すことは、口の中を治すだけでなく、生活そのものの質(QOL)を向上させることにつながるのです。
実際に、治療を経て「以前は避けていた食べ物を楽しめるようになった」「人と食事する機会が増えて前向きになれた」といった声もいただいています。

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歯周病を克服することが、
健康寿命を延ばし、
全身の病気予防にもつながる
さらに近年の研究では、歯周病を治療することが全身の健康維持にも深く関わっていることが明らかになっています。
歯周病では、歯肉の炎症によって発生した細菌や毒素、炎症性物質が血流に乗って全身を巡り、さまざまな臓器に悪影響を及ぼすことが分かっています。
特に糖尿病とは相互に悪影響を及ぼし合う関係にあり、歯周病があると血糖コントロールが悪化し、逆に糖尿病があると歯周病が進行しやすくなります
実際に、歯周病治療を行うことで血糖値が改善するケースも報告されています。
また、歯周病菌や炎症性物質が血管内に入り込むことで動脈硬化を引き起こし、心臓病や脳梗塞のリスクが高まることも指摘されています。
加えて、高齢者に多い誤嚥性肺炎の原因になることもあり、歯周病のコントロールは健康寿命の延伸にも直結します。

お口の健康が全身の病気の予防や
将来の介護予防へ

歯周病を克服することは、口腔の健康だけでなく、全身の病気の予防や将来の介護予防にもつながります。
ナオキ歯科 名古屋・栄クリニックでは、歯を守ることを通して、患者さまの「人生の質(QOL)」と「健康寿命」を高めることを目指しています。
歯ぐきや歯の状態が気になっている方は、未来の健康への投資として、今から一歩を踏み出してみませんか。

歯周病 Q&A

歯ぐきから出血することがあります。これは歯周病のサインでしょうか?

はい、歯磨きやフロスの使用時に歯ぐきから出血することは、歯周病の初期段階(歯肉炎)の重要なサインのひとつです。ただし、必ずしも進行した病気とは限らず、歯磨きの方法が強過ぎたり、歯ブラシが合っていないことも原因となります。まずは当院でのポケット測定や炎症の有無の確認をお勧めします。

歯が揺れてきたように感じますが、どの段階の歯周病でしょうか?

歯の揺れ(動揺)は中等度〜重度の歯周炎で現れることが多い症状です。歯を支える骨(歯槽骨)が一定程度失われると、歯がぐらつき始めます。ただし、揺れの程度や範囲・原因は個人差があります。正確な動揺度検査を行って、どの段階にあるか判断します。

痛みがないけれども歯ぐきが下がってきて歯が長く見えます。
治療は必要ですか?

歯ぐきが下がって見えるのは、歯肉退縮や歯周炎の進行の可能性があります。痛みがなくても歯槽骨や歯根が影響を受けているケースも多く、早期の対応が歯を長持ちさせるためには重要です。ブラッシング指導・ポケットの深さ検査などで状態を把握し、必要なら非外科的治療を早めに始めることが望ましいです。

歯周治療はどれくらい通院が必要ですか?

通院回数や期間は、進行度・炎症の大きさ・ポケットの深さ・全体の歯の本数・患者さまの日常ケアの習慣によって異なります。一般的には、軽度〜中等度の場合は数回~数ヶ月、中等度以上や重度の場合は数か月~半年またはそれ以上の期間がかかることがあります。治療計画を一緒に立てて、目安を提示いたします。

治療費は保険でまかなえますか?

多くの歯周病治療(検査・レントゲン・基本的なスケーリング・ルートプレーニングなど)は、日本の保険制度の範囲内で適用されます。ただし、再生療法や特殊材料・外科的処置など保険外のオプションを選ぶ場合は、別途費用が必要となります。事前に見積もりを提示し、ご納得いただいた上で進めます。

治療後のメインテナンスはどれくらいの頻度で通えばいいですか?

治療後は再発リスクを抑えるために、定期的なメインテナンスが不可欠です。一般的な目安として、3〜6ヶ月に一度の専門クリーニングや検査を行うことを推奨しています。患者さまの口腔状態や進行度によって、その頻度は調整します。

非外科的治療だけで十分改善できますか?

軽度〜中等度の歯周炎であれば、スケーリング・ルートプレーニング・PMTCといった非外科的処置で炎症をかなり抑え、歯肉の状態を改善することが可能です。ただし、重度の場合や骨の吸収があるケースでは、外科的処置や再生療法を併用する必要があることがあります。

再生療法とは何ですか?どんな場合に行うものですか?

再生療法は、歯を支える骨や歯根膜・歯肉などの失われた組織を回復させる目的で行う治療法です。例えば歯周ポケットが深く歯槽骨の損失がある場合、GTR膜や再生材料を用いて骨の再生を促します。重度歯周病で保存可能性が見込まれる場合に検討されますが、患者さまの全身状態や治療期間・コストも含めて判断します。

歯周病は全身の病気にどのように影響しますか?

歯周病は局所の炎症だけでなく、歯ぐきから血管を通じて炎症性物質や細菌が全身に流れることがあります。これにより、糖尿病、心臓病、脳梗塞、誤嚥性肺炎などのリスクが高まることが研究で示されています。よって、お口の健康を保つことは、全身の健康を守ることにもつながります。

日常生活でできる歯周病予防は?具体的な習慣を教えてください。

毎日の正しいブラッシング(歯と歯ぐきの境目を丁寧に)、フロスや歯間ブラシの使用、間食の制限・甘い飲み物を控えることなどが基本です。また、タバコを吸う方は禁煙を考える、十分な睡眠・ストレス管理・栄養バランスの良い食事を心がけることも予防に有効です。定期検診でプロの清掃を受けることも習慣にしましょう。