歯が割れた、欠けた、噛んだ時に違和感が走った。
こうしたトラブルは突然起こるため、とにかく早く元に戻してほしい、
痛みだけ和らげたいと考える方が多くいます。
しかし、歯冠破折や歯根破折の背景には、見た目では分からない原因が
潜んでいることが少なくありません。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、症状として現れた部分だけを見るのではなく、
なぜ割れたのか、なぜ折れたのかという根本理由を明確にすることを最優先にしています。
その診断の核となるのが、マイクロスコープと歯科用CTを併用した精密診査です。
Microscope

肉眼では確認できない微細なヒビや、再発した虫歯、細菌の侵入経路などは、トラブルの直接的な原因であることが多いです。
マイクロスコープは最大40倍まで拡大できるため、
といった異常を精密に見極めることができます。
特に歯根破折は早期発見が重要です。
肉眼では判断が難しいケースも、マイクロスコープを用いることで、歯を削りすぎずに済む治療の選択が可能になります。
Dental CT

歯が割れた、折れた理由の中には、レントゲンだけでは判断できないケースがあります。
中でも歯根破折は歯ぐきの下で起こるため、患者さま自身が気づかないまま症状が進行します。
当院では必要に応じて歯科用CTを使用し、歯や骨、歯根の状態を立体的に把握します。
三次元画像を用いることで、
などを明確に把握できます。
削ってみてから判断するといった曖昧な診療ではなく、明確な根拠をもとに治療を選択できる体制が整っていることも、当院が多くの患者さまに支持されている理由です。
歯が割れた、折れたという状態は結果にすぎません。
本当に向き合うべきは、その結果を引き起こした原因です。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、ただ欠けた部分を埋める、
応急で終わらせるという対処ではなく、
再発の
可能性
噛み合わせ
による負担
歯根破折
の兆候
周囲の組織
への影響
などを総合的に評価し、歯を長く残すための治療計画をご提案しています。
突然のトラブルで不安を感じる患者さまにこそ、丁寧な診断と原因の解明にこだわり、
安心していただける診療を提供しています。


point01
見えない内部で
虫歯や感染が広がりやすい
歯が割れた、折れた部分は小さな欠けのように見えても、内部は細菌が入り込みやすい状態になります。
例えば、
このような状態は痛みが強く出ないこともありますが、確実に進行します。
放置すればするほど、削らなければならない量が増え、治療で残せる歯質が少なくなってしまうこともあります。
早い段階で適切に処置することが、歯を守るうえで最も重要です。

point02
見えないところで
破折が進んでいる可能性がある
来院時に「少し欠けただけだと思っていた」とお話しされる方の中には、実は歯の内部で亀裂が深く入っているケースがあります。
特に歯根破折は厄介で、歯ぐきの内部で静かに広がっていきます。痛みがほとんどない場合も多く、症状に気づいた時には骨の中まで炎症が及んでいることもあります。
放置すると、
こうしたリスクがあるため、「噛んだ時だけピンポイントで響く」「歯ぐきの一部だけ腫れる」「被せ物が何度も外れる、割れた気がする」といった症状は、破折が進行しているサインであることもあります。早期の精密検査が欠かせません。

point03
噛み合わせが崩れ、
他の歯まで影響が広がる
一本の歯は単体で機能しているように見えますが、実際には全体の噛み合わせのバランスがあってこそ正常に働きます。
割れた部分をかばって噛み方が変わるだけでも力のかかり方が変化し、
といった不調につながることもあります。
割れた歯、折れた歯をそのままにしておくのは、他の健康な歯を守るためにも避けるべきです。
突然の出来事は誰でも焦ってしまいますが、次の点を押さえることで治療がスムーズになります。
割れたとき、折れたときに痛みがないと「急がなくてもいいかもしれない」と思ってしまいがちですが、破折は早めに評価することで治療の選択肢が大きく広がるトラブルです。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、必要に応じてCTやマイクロスコープを使用し、割れた原因、折れた原因を丁寧に調べたうえで、できる限り歯を残す治療を行っています。
突然のトラブルだからこそ、早めの診察が将来の歯を守ることにつながります。

虫歯の進行や再発、噛み合わせの強さ、歯ぎしり・食いしばり、歯質の弱化(神経を取った歯、過去の治療)など、複数の問題が絡み合って破折は起こります。

内部で進行する虫歯
(見えない虫歯)
歯の内側で虫歯が広がると、歯質が弱くなり、噛む力に耐えられずに欠けたり、ヒビが入ったりしやすくなります。
特に注意が必要なのが、肉眼では見えないほどの小さな亀裂(マイクロクラック)から細菌が入り込み、知らないうちに虫歯が深く進んでしまうケースです。
このタイプは、
という特徴があり、「数年前に治療した歯がある日突然欠けた」「噛んだら割れた気がする」という方の多くにみられます。

強い噛みしめや
歯ぎしり
ストレスや生活習慣の影響で、自分では気づかないほど強い噛む力がかかっている方が少なくありません。
この過度な力が積み重なると、
など、歯を壊してしまう方向に進みます。
噛む力は自覚しにくく、「割れたことで初めて食いしばりに気づいた」という患者さまも多くいます。

歯質が弱くなっている
(神経を取った歯、過去の治療の影響)
神経を取った歯や、過去に大きく削って治療している歯は、歯質が薄くなり、割れやすく、折れやすい傾向があります。
一見問題がなさそうでも、内部では亀裂が進んでいることがあり、硬いものを噛んだ拍子に欠ける、折れるといったトラブルにつながることがあります。
神経を取った歯・金属製の土台・食いしばりの強さ、こうした条件が揃うと、
歯の根が割れるリスクが高まります。
歯が「折れた」と聞くと表面の欠けを想像しがちですが、
実は歯ぐきの下に隠れている歯根が割れているケースも数多くあります。
歯根破折は進行すると抜歯につながるため、その背景を知っておくことはとても重要です。

神経を取った歯は
脆くなりやすい
神経を失った歯は内部の水分が減り、しなやかさが失われてしまうため、強い力が加わると亀裂が入りやすくなります。
結果として
といった状態に進行しやすくなります。

金属の土台が
入っている歯
昔の治療で金属のポストが入っている歯は、噛む力の衝撃が一点に集中しやすく、その影響で歯根破折が起きやすいと言われています。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、CTを用いてひとつひとつの歯根の状態を立体的に確認し、保存が可能かどうか慎重に判断します。

歯ぎしりや
食いしばりの習慣
慢性的な強い力は、歯にとって大きな負担です。
といったトラブルは、噛む力の影響が大きい特徴があります。
必要に応じてマウスピースやボトックスを用いた噛み合わせ治療を行うことで、再発防止や歯の寿命の延長につなげることができます。
歯が割れた、歯が折れたという出来事は偶然ではありません。必ずその原因が存在します。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、CTやマイクロスコープを活用し、隠れた要因を丁寧に突き止めたうえで、将来の歯を守るための適切な治療をご提案しています。

外れた被せ物や差し歯をよく見ると、
土台の材料とは違う硬い白い塊が付着していることがあります。
これは歯冠の一部・歯根の一部が欠けて外れた可能性が高く、
歯根破折を疑う重要な症状です。
特に次のようなケースは、精密な検査が必要になります。
同じ場所の
被せ物が
繰り返し
取れる
神経を取った
経験がある歯
金属製の土台
(メタルポスト)が
入っている
噛むときだけ
ピンポイントで
痛みが出る
歯ぐきの一部が
腫れたり、
膿が出る
ことがある
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、
CTの三次元画像とマイクロスコープの拡大視野を組み合わせ、
どの位置が割れているのか、保存できる状態かを丁寧に確認しています。
歯根破折は静かに深く進行します。歯根破折の厄介な点は、強い痛みが出にくいという特徴です。
これは、破折が起こる歯の多くが「既に神経を取った歯」であるため、
痛みを感じ取る機能が弱くなっているからです。
そのため、次のような状態でも痛みがほとんど出ないまま進行します。
歯ぐきの下で
亀裂が広がっている
破折した部分から
細菌が侵入している
周囲の骨が
溶け始めている
歯ぐきに膿が溜まり、
できものができる
むしろ痛みが少ないことで受診が遅れ、
「もう少し早く診ていれば残せたかもしれない」というケースも実際に多くあります。
近年特に増えているのが、噛む力によってできる微細な亀裂(マイクロクラック)が少しずつ深くなり、最終的に歯根まで達して破折に進むケースです。
例えば歯ぎしり・無意識の食いしばり・ストレス・噛み合わせの偏りなどで強い咬合力が続くと、肉眼では見えない小さなヒビが徐々に深部へ広がります。
マイクロクラック(微細な亀裂)はレントゲンに写らず、痛みもほとんどありません。
そのためマイクロクラック → 深い破折 → 歯が欠ける・割れるという流れで進むケースが臨床でも非常に多く、患者さま自身は「突然外れた」と感じるのが特徴です。
歯根破折は進行すると保存が難しくなるため、早期の診断が最も重要です。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは




などを組み合わせ、できる限り歯を残す方向で治療を検討します。
こうした軽い違和感の段階が、実は最も治療の選択肢が残されている時期です。
歯が割れた・折れた・噛むときにだけ鋭い痛みがある
これらに心当たりがある場合は、一度精密な診査を受けることをおすすめします。

見えないところで進む静かなトラブル。
歯が欠けた部分をマイクロスコープで詳しく観察すると、
次のような問題が見つかることがよくあります。
割れ目の周囲に
広がる虫歯
小さな隙間に
入り込んだ
細菌や汚れ
微細な亀裂
(マイクロクラック)
が複数入っている
歯質が
薄くなっていて、
すでに強度が
落ちている
これらは肉眼では確認できないことが多く、
レントゲンだけでは十分に把握できないケースもあります。
特に、割れ目の内部で虫歯が進んでいる場合は痛みが出にくく、
気づかないまま静かに進行するのが特徴です。
つまり痛みがない=問題がないではありません。
歯冠破折が起きたタイミングは、割れた原因や内部の状態を確認できる重要な機会です。
だからこそ、表面を直す前に精密な診査が必要なのです。
根本的な原因が残ったままだから、患者さまの中には、「今日は応急だけでいい」「見た目だけ戻せれば大丈夫」と希望される方もいます。
しかし、原因に手を付けずに形だけ整えると、同じ歯がまた欠ける、さらに大きく割れることがあります。その理由は非常にシンプルで、内部の虫歯や軟らかくなった歯質が残っている・歯の表面だけでなく、深い部分に亀裂が続いている・噛み合わせの力が一点に集中している・食いしばりや歯ぎしりの負担が続いている・すでに歯の強度が低下しているなど、割れた理由が何ひとつ解決されていないからです。
さらに、欠けるたびに修復を繰り返すうちに、歯は削られ、薄くなり、最終的に大きな破折や神経の治療、抜歯につながるケースもあります。
欠けた場所が何度も同じ・以前から違和感やしみる感じがある・硬い物を噛むと響く感覚がある・噛むたびにピキッとする感覚があるといった症状がある場合は、目に見える欠けだけでなく、内部で亀裂が進んでいる可能性が高く、精密な診断が必須です。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、単に欠けた所を埋めて終わりにするのではなく、CT(三次元画像)による評価(必要な場合)・マイクロスコープでの拡大検査・噛み合わせの診査・亀裂の広がり方や深さの確認などを総合的に行い、割れた根本原因を丁寧に確認しています。
原因を的確に突き止めることで、再破折の防止・進行する虫歯の早期発見・深い破折(歯根破折)への移行の予防・歯の寿命の延長といった大きなメリットにつながります。
問題を先送りにするのではなく、再発しない治療と、割れにくい環境づくりまで行うことが、結果的に歯を長く残す最善策になります。

見える破折(歯冠破折)
歯冠破折は、歯の見えている部分が欠けたり割れたりする状態です。
食事中の強い衝撃や、硬いものを噛んだ瞬間、転倒など分かりやすい原因で起きることが多いです。
症状としては
といった特徴があります。
欠けた範囲が小さければ、接着修復や詰め物・被せ物で対応できることが多く、早めの処置で歯を大きく削らずに済む可能性があります。
しかし、注意したいのは表面の欠けだけに見えていても、深部にはすでに亀裂が広がっている場合があるという点です。
こうした亀裂が放置されると、のちに歯根破折へ進む可能性があります。
見えない破折(歯根破折)
歯ぐきの下で起こる、
気づきにくい深刻な破折
歯根破折は、歯の根の部分が割れてしまう状態です。
歯根は歯ぐきの中にあるため、見た目では一切分かりません。
さらに厄介なのは痛みが少ないことが多い点です。
そのため気づいた時には破折が大きく進行していることも珍しくありません。
歯根破折の代表的なサインは次の通りです。
特に神経を取った歯、金属の土台(メタルポスト)が入った歯、食いしばりが強い方はリスクが高い傾向にあります。
進行した歯根破折は保存が難しくなるため、早期の診断が重要になります。
レントゲン・CTによる精密診断が不可欠です。歯根破折は歯ぐきの下で起こるため、
目視だけの診察では発見することは不可能です。
そこで必要になるのがレントゲンと歯科用CTです。
レントゲンで分かること
CTで分かること
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、
必要に応じてCTとマイクロスコープを併用し、
破折の進行度や残せる可能性を丁寧に判断しています。
歯冠破折(表面の破折)、歯根破折(深部の破折)のどちらなのかで治療の選択は大きく変わります。
破折は静かに進むため、痛みが軽くても油断は禁物です。
「硬いものを噛んだときだけ響く」「差し歯が何度も外れる」「歯ぐきの一部だけが腫れる」
こうしたサインがある方は、早めの精密診査をおすすめします。

歯が急に割れた、欠けた、噛んだ瞬間にピキッとした、あるいは違和感が続く。
こうしたトラブルが起きたとき、まず気になるのは次の点ではないでしょうか。
結論として、歯冠破折(見える割れ)で済むケースもあれば、歯根破折(歯ぐきの中で折れる)に進んでいるケースもあります。見た目だけで判断するのは難しく、治療の選択にはマイクロスコープや必要に応じたCTを含む精密検査が欠かせません。
ここでは、治療の全体像と判断ポイントを整理し、ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでどのように治療を選択しているかをご紹介します。
条件が整えば、歯を残したまま対応できます
上記のような条件が揃っていれば、歯を大きく削らずに修復できる可能性があります。
このような場合、コンポジットレジン(樹脂)による修復・部分的な詰め物(インレー、アンレー)・被せ物(クラウン)での補強・噛み合わせ調整、ナイトガード(マウスピース)による再発予防といった治療で対応できます。
歯冠破折は、早い段階で治療できるほど選択肢が広がり、歯を守りやすくなります。特にマイクロクラックが背景にある方は、割れを繰り返さないための力のコントロールが重要になります。
内部のトラブルが進行している可能性があります
上記のような場合、欠けた所だけを埋める、
形だけ整える治療では十分な結果になりにくく、
追加の治療が必要になることがあります。
痛みが弱いから大丈夫とは限りません。歯根破折は、痛みが目立たないまま進行し、気づいたときには炎症が広がっていることもあります。
当院では、マイクロスコープで亀裂や虫歯の状態を確認し、必要に応じてCTで歯根や骨の状態まで立体的に把握したうえで、保存できるかどうかを判断します。
どこまで割れが進んでいるかで治療が変わります。
破折は、亀裂の方向や深さによって治療の選択が大きく変わります。
大まかには次のように整理できます。

保存が可能な破折
(軽度〜中等度)
歯冠(見える部分)に限局した欠けや浅い亀裂、マイクロクラックが浅い段階で止まっている場合、一部の破折で、補強により機能回復が見込めるケース、歯根の上部で止まっている、保存の余地があるといった状態は、治療によって歯を残せる可能性があります。
対応できる治療

部分抜歯で対応できる破折
(ヘミセクション/トライセクション)
主に奥歯で、歯の根の一部だけが破折している場合に検討します。
破折した根のみを除去し、残せる根を活かして噛む機能を維持する方法です。
対応できる治療
当院ではCTで根の形や破折位置を確認し、適応を慎重に判断します。

保存が難しい破折
(深部に達する歯っ根破折)
歯根の深い部分まで割れが進んでいる場合、炎症や骨の吸収が広範囲に及び、残念ながら保存が難しいケースもあります。
この場合は抜歯後の治療選択肢を比較し、生活スタイルやご希望も踏まえて決定します。
対応できる治療
インプラントが適応となる場合は、骨の状態や噛む力の方向まで考慮し、長期的に安定しやすい治療計画をご提案します。
症状が似ていても、原因は同じとは限りません。歯が割れた、折れたという症状は似ていても、原因が異なれば治療はまったく別になります。虫歯や感染が関係しているのか・噛み合わせや食いしばりの力が原因なのか・マイクロクラックがどこまで進んでいるのか・歯冠破折なのか、歯根破折なのか…これらを適切に診断することが、歯を長く残すための最も重要なステップです。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、マイクロスコープやCTを活用し、原因を丁寧に見極めたうえで患者さまに合った治療をご提案し、再発を防ぎながら歯の寿命を最大限に延ばす診療を行っています。

歯が割れた、折れたという状況では、「抜歯になるのかどうか」が最も気になる点だと思います。
ナオキ歯科の方針は明確です。残せる可能性が少しでもあるなら、まずその道を丁寧に探します。
そのために、次のような診査を一つずつ積み上げます。
歯科用CTでの立体的な診断(歯根や骨、炎症の広がりまで確認)
マイクロスコープでの破折線、虫歯、適合状態の精密確認
感染や虫歯の範囲の分析
残っている歯質量、土台の状態の把握
過去の治療の影響や使用材料の特性の評価
歯冠破折で欠けが小さい場合は、修復のみで対応できることもあります。
一方で、奥歯などで歯根の一部だけに破折が限局している場合は、部分抜歯によって歯を丸ごと抜かずに残せる可能性が出ることもあります。
深部まで及ぶ歯根破折が疑われる場合でも、すぐに結論を急ぎません。保存が本当に難しいのかを多角的に判断し、患者さまの希望や生活背景も踏まえたうえで適切な選択肢をご提案します。
近年の歯科では、歯を失う原因として噛む力による破折が大きな割合を占めることが分かっています。歯冠破折も歯根破折も、背景に食いしばりや歯ぎしりなどの強い力が関与しているケースは少なくありません。
噛みしめや食いしばりで生まれるマイクロクラック(微細な亀裂)は、肉眼では見えにくく、初期症状もほとんど出ません。しかしこの小さな亀裂が少しずつ深くなり、結果として割れや欠け、歯根破折へ進行することが臨床では珍しくありません。背景にはストレス、姿勢、夜間の食いしばりなど、現代人の生活環境が関係していることも多いです。
ナオキ歯科では破折リスクを見逃さないために、治療前に噛み合わせや力のかかり方を評価し、必要に応じて次のような対策を提案しています。
ナイトガード(マウスピース)
夜間の歯ぎしり、食いしばりから歯を守る基本の方法
噛み合わせの調整
一部の歯に力が集中しないように負担を分散
咬筋ボトックス
噛む力が極端に強い方の負担軽減に有効な場合があります
被せ物の素材選択
噛む力や歯の状態に合わせ、破折リスクを考慮して選択
これらを組み合わせることで、治した歯が再び割れる、折れるといった悪循環を防ぎ、長く安定した状態を目指します。
治すためだけの治療ではなく、守るための治療を。
私たちは、割れたから詰める、折れたから被せるといった、その場だけを整える処置を治療の中心とは考えていません。大切なのは、「なぜ割れたのか、折れたのか」「どこに負担が集中していたのか」「どれだけ歯質を残せるのか」「これ以上壊さないために何が必要か」を深く理解し、口腔全体を壊れにくい環境へ整えることです。
治療はゴールではなく、歯を守り続けるためのスタートライン。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックは、患者さまの未来の歯を守るために、精密診断と根本治療にこだわり続けています。

接着剤は「精密さ」と「経年変化」の両方で寿命が決まります。
詰め物や被せ物、欠けた部分の修復は、ぴったり適合し、
適切な位置で処置されているからこそ長持ちします。
ただし、どんな治療でも年月とともにわずかな変化が生まれます。
破折の再発や歯根破折への進行を防ぐためにも、定期的に状態を確認することが欠かせません。
定期チェックでは次のような点を確認します。
治療した歯を長持ちさせるためにも、半年から1年に一度のメンテナンスを目安に継続することが大切です。
治した歯を壊す最大の要因は「噛む力」。
治療直後は見た目も噛み心地も良くなりますが、
その歯を再び壊してしまう最大の敵は噛みしめ・歯ぎしりです。
現代人はストレスや長時間のスマホ姿勢、
就寝中の食いしばりなどの影響で、無意識のうちに強い力をかけがちです。
修復した部分に
負担が集中し、
再び欠ける、割れる
被せ物や詰め物に
負担がかかり、
浮きや違和感が出る
マイクロクラックが
増え、亀裂が
深くなる
歯根まで負担が及び、
歯根破折の
リスク
が高まる
顎関節や
筋肉の痛み、
頭痛を誘発する
つまり治療後の最大のリスクは、患者さま自身の噛む力と言っても過言ではありません。
再発を防ぐためには「力のコントロール」が不可欠。
治療を丁寧に行うだけでは十分ではなく、
その後にかかる力を適切に管理することが、歯を守るための鍵になります。
ナオキ歯科では、必要に応じて次のような対策を行っています。
予防は未来の歯を守るための大切な投資です。歯が割れた・折れたというトラブルは、治療により一旦は落ち着きます。
しかし、本当のスタートは治療が終わった日からです。
小さな異変に気づける定期チェック・噛む力を整えて歯が壊れにくい環境を作ること、この二つを継続できれば、治した歯を長く守ることができます。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、治療後の歯をしっかり守り続けるための予防メンテナンスと噛み合わせ管理に特に力を入れています。

歯が割れた、欠けた、噛んだ瞬間にイヤな違和感が走った。
こうしたトラブルは本当に突然起こります。そのため、「とにかく今日どうにかしたい」「仕事があるから早く対応したい」というお気持ちで来院される方が多いのも自然なことです。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、今すぐ何とかしたい不安に寄り添いながら、まずは今の歯がどんな状態なのかを正しく知ることを大切にしています。歯冠破折のように表面の欠けが中心のケースもあれば、歯根破折のように見えないところで進行しているケースもあり、同じように見える症状でも原因は人それぞれです。
状況が異なるからこそ、初診では根拠を持った診断 → 必要な処置 → 再発を防ぐ提案という流れを丁寧に進めています。
突然歯が割れたり折れたりすると、
痛み・見た目の不安・噛めないストレス・欠けた破片が気になる・大事な予定に間に合うか
という焦り等、さまざまな負担が一気にのしかかります。
ナオキ歯科では、まず今の困りごとを最優先で解決する対応を行います。
強い痛みを
和らげる
仮の詰め物や
仮歯で、その日
噛める状態を
確保する
見た目の不安に
応急的に
対応する
欠けた部分の
刺激を抑える
処置を行う
スケジュールの
都合を考慮した
応急的な対応
ただし、応急処置はあくまで今日を乗り切るための手当です。
歯冠破折でも内部に亀裂が広がっている場合がありますし、
歯根破折は見えないところで進むことがあるため、根本的な改善
には丁寧な診査と治療計画が必要になります。
カウンセリング → 検査 → 応急処置の3ステップ。
ナオキ歯科 名古屋栄クリニックでは、初診を次の順序で進めています。

まず「どう困っているか」「どうしたいか」を丁寧に伺います。
症状の裏側には必ず理由があります。
背景を正しく理解することで、治療の質と選択肢が大きく変わります。

精密検査で「なぜ割れたのか・なぜ折れたのか」を特定します。
行う検査は必要に応じて選択します。
特に以下は見た目では絶対に分かりません。
精密診査で原因を把握することが、その後の治療方針を決めるうえで最も重要です。

今日の不安をその日のうちに取り除きます。
状態に応じて、以下のような応急処置を行います。
応急処置で「今日困っていること」を解消しつつ、後日、原因に向き合った精密治療を行う流れになります。
痛みが弱い・見た目に問題がない場合でも、内部では進行していることがあります。
「痛みは軽い」「とりあえず噛める」「少し欠けただけに見える」「腫れや赤みが少ない」こうした状況でも、内部で亀裂が広がっていたり、虫歯や歯根破折が隠れていたりするケースは決して珍しくありません。
歯が割れた、歯が折れたときに最も大切なのは、状態を的確に把握することです。不安があれば、まずはお気軽にお声がけください。
痛みがなくても、早めの受診をおすすめします。歯が割れた(歯冠破折)背景には、噛み合わせの負担や歯ぎしり・食いしばり、過去の治療による歯質の弱り、目に見えない亀裂(マイクロクラック)など、複数の要因が重なっていることが少なくありません。
見た目は小さく欠けただけでも、内部に亀裂が伸びていると、そこから虫歯や感染が進行したり、破折が広がって治療が大がかりになったりすることがあります。
早い段階で状態を把握できれば、歯を削る量を抑えられる可能性も高まります。
可能であれば、破片は保管してご持参ください。
破片の大きさや割れ方を確認することで、どの部分が欠けたのか、噛む力がどう関わっていそうかを判断しやすくなります。乾燥や紛失を防ぐため、ティッシュに包むよりも、小さな容器やジッパー袋に入れて保管するのがおすすめです。なお、破片を戻せるかどうかは欠け方や時間経過など条件により異なりますが、診断材料として役立つことが多いため、捨てずにお持ちください。
必ずしも抜歯になるわけではありません。歯冠(見える部分)の破折であれば、欠けた範囲や深さによって、樹脂による修復、詰め物、被せ物などで対応できるケースが多くあります。一方、歯根まで及ぶ歯根破折では、保存が難しくなる場合もあるため、的確な診断が重要です。当院では、レントゲンや必要に応じて歯科用CT、マイクロスコープを用いて破折の位置・深さを確認し、「残せる可能性」を丁寧に検討したうえで治療方針をご提案します。
はい、可能性は十分にあります。歯根破折は歯ぐきの中で起こるため目で見えず、特に神経を取った歯では痛みを感じにくいことがあります。例えば、同じ歯が何度も割れる・欠ける、噛むと一点だけ響く、歯ぐきの一部だけ腫れる、できものや膿が出る、といった症状は歯根破折のサインとして知られています。自覚症状が軽いまま進行することもあるため、気になる違和感がある場合は早めの精密検査が大切です。
市販の接着剤の使用は避けてください。位置がずれたまま固まって噛み合わせを悪化させたり、細菌や汚れを内部に閉じ込めて虫歯・感染のリスクを高めたりする可能性があります。また、歯科での治療時に接着剤を除去するために余分に削る必要が出るなど、結果的に歯の寿命を縮めることにもつながります。割れた・欠けたという症状の裏に、深い亀裂や歯根破折が隠れていることもあるため、まずは歯科医院で状態を確認してください。
はい、大きく関係します。歯の破折は、虫歯だけでなく、噛む力の偏りや食いしばり・歯ぎしりなどの過剰な咬合力が引き金になることが多いです。強い力が繰り返しかかると、目に見えない亀裂(マイクロクラック)が増え、ある日突然欠ける・割れるといった形で表面化します。当院では、破折部の診査に加えて噛み合わせや力のかかり方も評価し、必要に応じて噛み合わせ調整やナイトガードなど、再発予防も含めた提案を行います。
予約の空き状況にもよりますが、可能な限り当日に応急処置を行います。
痛みの緩和、欠けた部分の保護、仮の修復、噛める状態の確保など、その日の困りごとを優先して整えます。ただし、応急処置はあくまで一時的な対応です。歯冠破折の裏に亀裂が伸びている場合や、歯根破折・感染が疑われる場合は、精密診査のうえで根本原因に合わせた治療計画が必要になります。後日、検査結果を踏まえて適切な治療をご案内します。
インプラントは選択肢のひとつですが、唯一の方法ではありません。破折の範囲や部位、残っている歯や骨の状態によっては、ブリッジや部分義歯を選べる場合もあります。
また、奥歯で破折が一部の根に限局している場合には、部分抜歯(ヘミセクション等)で歯を丸ごと抜かずに残せる可能性が検討できることもあります。大切なのは「どこまで破折が及んでいるか」を的確に把握することです。当院ではCTで詳細に確認し、患者さまのご希望や生活スタイルも踏まえて一緒に選択肢を整理します。
神経を取った歯(失活歯)は、歯質のしなやかさが低下し、亀裂が入りやすくなる傾向があります。さらに、過去の治療で金属製の土台(メタルポスト)が入っている場合、噛む力が一点に集中しやすく、歯根破折のリスクが高まることもあります。予防のためには、噛み合わせの調整やナイトガードによる力の分散が有効なことが多く、当院でも歯の状態に合わせて破折リスクを踏まえた補綴設計・管理をご提案しています。
治療後の「定期チェック」と「噛む力のコントロール」が重要です。歯冠破折の修復後や被せ物治療後は、時間とともに噛み合わせが微妙に変化したり、接着部にわずかな段差や隙間が生じたりすることがあります。これを放置すると、二次虫歯、マイクロクラックの拡大、再破折などにつながりやすくなります。当院では半年〜1年ごとのメンテナンスを基本に、噛み合わせ調整やナイトガード、必要に応じた咬筋ボトックスなども組み合わせ、治療した歯を長く維持するための環境づくりをサポートしています。
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